いなばのゆるぽ旅

自転車旅を振り返ります

北海道夏合宿自走2日目(会津若松~山形) +α

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途中あったかわいい看板(ローディー出没注意?)

 

ヒルクライムな3日目】

 当時はまだネカフェ泊に慣れていなかったが、テントよりは良質な睡眠が取れた。

 

この日の目的地は山形、遂に本格的なヒルクライムに挑む。昨日と同じように121号を走れば、獲得標高は900m程度に抑えられるが、せっかくなので少し東に逸れて磐梯山に挑んでみることにした。ここら辺が地元のK本が「磐梯山はいいぞ」と言っていた気がする。

 

そういうわけで3日目のルートは以下のようになった。最短ルートと比べて距離は15kmほど、獲得標高は1,000mほど増えて1,900mとなった。こんなに登るのは、1年の夏、ロードバイクを買った直後に富士山の5合目まで走った時以来だ。当時より登りは上手くなったと思っているが、その時はこんな大荷物を積載していなかった。果たして走り切れるのか…

 

 

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3日目のルート、えぐい

 

【いざ磐梯山へ】

 ネカフェを後にして3日目スタート。天気がめちゃくちゃ良い。とりあえず磐梯山の麓まで田園の中を走る。田んぼ好き。時間的にも体力的にも余裕が無いと考えていたので、猪苗代湖はスルー、またの機会に。

 

 

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田んぼ好き

 

ヒルクライムスタート】

 スタート直後から緩やかな登りだったが、10kmほど走ってから本格的な登りが始まった。ここから16kmで平均斜度約5%、一気に850mほど登る。

 うねる坂を登っていくが、景色があまりよろしくない。おそらく一昔前は途中で猪苗代湖が見えたりしたと思うが、木が生い茂っているせいで全然視界が開けない。いかにも観光客用の展望スペースなどもあったが、全然見晴らしがよくなかった。折角登っているのに悲しい…(当時のツイートでは「自販機1つも無いし景色見えないしくっそ辛い」)。まあ、茂っているおかげで影が多く走りやすかったのはありがたかった。途中ほとんど止まることもなく磐梯山登山口(車道での最高到達点)に到着した。

 

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磐梯山登山口

  

後から調べて分かったが、磐梯山で景色の良いルートは「裏磐梯」と呼ばれるルートらしく、今回通った道とは別らしい。ほとんど下調べをせずにルートを組む癖が裏目に出てしまった。いずれそっちも走ってみたい。

 

五色沼

 ここから少し下りが続き、観光地として名高い「五色沼」に到着した。途中の登りでほとんど止まらなかったおかげで時間に余裕があったので、休憩も兼ねて五色沼を見て回ることにした。

 

 道の駅的なところに自転車を止めて五色沼に向かう歩道を歩いていく。どうやら8つほど沼があり、その間を遊歩道が結んでいるらしい。せっかく来たのでクロックスに履き替えてできるだけ歩いてみることにした。しかし入り口に来てみると、どうやら遊歩道は2つの駐車場を結んでいて、片道4kmあるらしい。ここで体力を失いたくは無かったが、意地ですべての沼を巡って8km近く歩いた。どれも異なる特徴を持っていて飽きずにすべての沼を楽しむことができた。

 

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五色沼その1(エメラルドカラー)

 

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五色沼その2、木の感じが良い

 

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五色沼その3、めちゃ沼って感じ

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五色沼その4、一番でかいところ、水が青い

 

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遊歩道も良き

 

【2つ目の山、東鉢山へ】

 道の駅的なところで喜多方ラーメンを味わってから、再び山形に向かって走り出した。山の間にある湖、桧原湖沿いを走って北に向かう。この道、程よいアップダウンと左手に見える湖がとても良い、好き。

 

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湖の向こうに見える橋好き

 

桧原湖の周囲を10kmほど走ってから再び登りが始まる。磐梯山から350mも下った後にまた600mも登らなくてはいけないのは正直つらかった。しかも磐梯山の景色があまり良くなかったので、登りのモチベーションもあまり無かった。

 しかし登り始めてみるととても良い。先ほどより標高が高いせいか、あまり高い木が無く、めちゃくちゃ景色が良い。少し登り始めるとさっきまでいた桧原湖磐梯山、その周囲の山も開けて見えてとても良い。これは楽しい。好天も相まって写真撮影がとても捗った。頂上付近は傾斜が緩やかになり景色もよく最高だった。東鉢山、侮っていたがとても良いぞ。

  

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登り途中、絶景なり

 

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こういうカーブ好き

 

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頂上付近最高かよ

 無事2つの山を乗り越えた。まだゴールまでは80km程度あったが、後は下っていけば着くので楽勝だ。昨日ほど風も無いので、甘美な下りを享受できた。頂上から始めの20kmほどは平均斜度5%の下りがずっと続き、30分も下り続けとても楽しかったが、カーブも多くブレーキを多用したため腕が異常に疲れた。ただ下り中の景色もよくとても良かった。東鉢山、いずれまた行きたい。

  

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下った後、スタンドバイミーな感じ

 

【山形到着】

 ダウンヒルが終わった後はやや下りのほぼ平地が続き、山形に到着した。事前に調べておいた「スーパー銭湯テルメ」に寄ってから寝床となるネカフェを確保し、明日の準備と夕飯を確保するために駅周辺に繰り出した。

 明日は朝から雨予報だったので、蔵王を登るのは諦めて、輪行して仙台まで行き、K本の実家に泊まらせてもらうことにしていた。とりあえず雨の中でも活動できるように折りたたみ傘を買い、駅にある地下駐輪場に自転車を停めて夕飯のお店を探し始めた。

 K本曰く、山形は蕎麦が有名らしいので、Google Mapで評価の高い蕎麦屋に行ってみたが、時間が遅かったので店はもう閉まっていた…。他の多くの店も大体閉まっていたが、唯一開いている店があったのでそこで蕎麦を頂いた。さすが名物、おいしい。

 駅から少し離れたネカフェまで歩いて戻り、自走3日目は終了した。

 

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蕎麦、うまし

 

【おまけ:その後と夏合宿開始まで】

 自走4日目は台風が接近していたので、先ほど述べた通り自走は諦め輪行で仙台まで向かった。台風の中誰もいない松島をぶらぶらしたり、仙台で少し買い物をして時間を潰し、K本母と合流した。このときK本は実家にいなかったのだが、御両親に牛タンを奢ってもらったり、晩酌のご相伴に与るなどとても良くして頂いた。久々にベッドで寝られたので体力も回復した。

 

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仙台の七夕祭り

 

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台風の松島

 

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牛タンごちそうさまでした

 翌日はお母様に仙台市内の名所に連れて行ってもらってから別れ、電車で八戸まで向かった。途中時間があったので、石巻に寄ってみた。震災の傷跡はまだ残っており、雨の中工事が行われていた。石巻から八戸に向かう途中で、乗り換えの際に財布を電車に置き忘れるという事件が発生したが、心優しい方が届けてくれたらしく、前の駅に戻って回収することができた。感謝。

 

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仙台駅のひょうたん揚げ

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伊達政宗

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石巻日和山公園、ここにも逃げてきた人がいたんだろうか


 自走最終日の予定だった8/10は夏合宿の2年生の班員と合流し、北海道の苫小牧にフェリーで渡る予定だったが、俺以外の3人のうち2人が来ない…。仕方がなく自分とK本だけ先にフェリーに乗ったがその後も音沙汰なく無慈悲にもフェリーは出発してしまった。予想通り乗り遅れていたらしく、深夜のフェリーで渡ってきた。危うく班が崩壊するところだった。

 

自分たちは苫小牧に着いてから味噌ラーメンを食べ、1年生の班員と合流した。外が雨で渋かったので、フェリーターミナル内で寝ることにしたが、フェリーが到着、出発する度に館内放送が響き渡り全く寝付けなかった。そのせいもあり夏合宿1日目は酷い状態でスタートしたがそれはまた別の機会に。

北海道夏合宿自走2日目(日光~会津若松)

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121号はいいぞ

 

【自走2日目スタート】

 目を覚ましたらテント内がベトベトしている。どうやら昨晩少し残した氷結がこぼれたらしい。最悪の目覚めだ。今後寝る前にテント内に飲み物を残さないことを誓った。

 

 氷結の糖分に寄ってきていたアリを追い払ってテントを片付け、自走2日目が始まった。この日は基本的には国道121号に沿って行くだけの簡単なルートだ。渓流沿いの道なので昨日同様のいい景色が楽しめるだろう。

  

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2日目のルート

 

 まずはじめに、事前にK本からオススメされていた「楯岩大吊橋」に行ってみた。寝ていた場所から3kmほどの位置にあったのですぐに着いた。これは良い。深い渓谷に長い橋が吊るされている姿は圧巻だった。

 

 

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楯岩大橋、長い

 

 つり橋を渡ったり、渡った先の展望台に登ったりして満喫してから、121号に戻って走り始める。121号は福島県に入るまではずっと緩やかな登りで、福島との県境のトンネルを抜けてからは、この日の目的地である会津若松までずっと下り基調の道である。なので、始め40kmほど走って登りを終えてしまえば楽勝だと踏んでいた。しかしそれは大きな誤算だったと後で思い知らされることになる。

 

 

【ダム多し121号】

 走り始めて15kmほど走り、川治温泉付近になると急にきつい登りが現れた。これはこの先に「アレ」があるサインだ。登り終えると予想通り見えてきた。五十里ダムだ。121号沿いにはダムが多い。まあ渓谷に沿った道路なので当たり前であるが、ダム好きな自分にとってはうれしい。121号から少し逸れたところにも川治ダム湯西川ダムがあったが、思い装備を搭載した状態でわき道に逸れる余裕はなかったので、今回は見送ることにした。機会があったらリベンジしたい。

 

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五十里ダム手前の小さいやつ、これはこれで好き

 

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五十里ダム、でかい、好き

  

 福島側に入ってからも、大川ダムというダムがあった。峠を挟んで両側でダムを拝めるなんて良いルートだ。この写真はダムの上からダム湖を撮ったものだが、謎に神秘的だったのでお気に入りである。

 

 

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大川ダムの上から

 

【121号好き】

 五十里ダムを後にして先に進む。ダム前の道は概して急であるが、ダムを超えてしまうと緩やかになるのが大半で、121号も例外ではなかった。緩やかな登りを感じながら福島との県境を目指す。

 

 正直言って、この日のルートを侮っていた。1日目は足尾、3日目は磐梯山、4日目は蔵王など、他の日程では観光地として名高い場所を通るため、景色も良いことを期待してルートを組んでいたが、2日目は道中特に観光地もなく、ただ渓流沿いを走るだけだったのでそこまで期待していなかった。

 

しかし、いざ走ってみると名の知れた観光地こそないものの、とにかく景色が良い。良すぎる。しかもトンネルを抜けるごとに、様々な絶景が表れて全く飽きない。最高すぎる。程よい登りも心地よい。無限に走っていたい。道中写真を撮りまくってなかなか進めないと感じるくらい、絶景が多かった。是非1度行ってみてほしい。多分ドライブでも楽しいと思う。

 

 

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121号はいいぞ①

 

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121号はいいぞ②

 

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121号はいいぞ③

 

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121号はいいぞ④

 

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国道3つが重なっていた、珍しい


【福島突入】

 午後1時頃、ついに登りが終わり福島との県境に着いた。トンネルの直前にあるコンビニで昼飯を済ませ、トンネルを抜けて福島側に入る。目的地までまだ70kmほどあったが、あとは下りしかないため余裕だろうと踏んでいた。

 

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栃木と福島の県境

 

トンネルを抜けるといきなり強風が吹きつけてきた。山を越えたせいで風向きが向かい風になったらしい。まあ下りだからそんな影響ないだろうと思ったが全くそんなことはなく、下りのはずなのに踏んでも20km/hくらいしか出ない。なんてこった…。まだ70kmもあるのにずっとこんな感じなのか…。嘆いても仕方がないのでとりあえず進む。道中なんかいい感じの景色の場所もいくつかあったが、余裕がなかったことに加えて交通量も増えていたので撮影できず、とにかく前に進むしかなかった。

 

 

塔のへつり

 福島に入って35kmほど走った。すでに体力、脚力はほとんど残っていなかった。そのときふと「塔の岪」と書かれた、観光地を示す看板が目に入った。なんて読むんだこれ?興味を持ったので、休憩を兼ねて「塔の岪」に寄ってみることにした。

 

 どうやらあれは「とうのへつり」と読むらしい。へつりとは、会津の方言で河に迫った険しい断崖のことを指すらしい(Wikipediaより)。

 

 塔のへつり、良い。緑に囲まれた断崖絶壁に木製の吊橋がかかってるの良い、好き。対岸に渡って少し歩けるっぽかったが、足が疲れていて歩く気力は無かったので、景色を堪能してから売店でソフトクリームを食べて少し休憩してからラスト35kmを走り始めた。

 

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とうのへつり、吊橋良き

 

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吊橋好き

 

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緑に囲まれた断崖、良き

 

【温泉は宿の近くにしよう】

 塔のへつりを過ぎてから、先ほど述べた大川ダムにも少し寄り、会津若松を目指して走る。途中蘆ノ牧温泉という町があったが、まだ会津若松まで20km以上あったので通過する。宿泊する町が近づいてきたら、その日の温泉を決めなくてはいけない。事前の調べで、会津若松駅周辺には温泉及び銭湯は少なく、近場で最も設備が整っているのは、「会津本郷温泉・湯陶里」という温泉だった。ここも泊まる予定のネットカフェからはまだ10kmほどあったが、他にめぼしい施設も無いのでここにすることにした。温泉は川沿いにあり、周辺の雰囲気はのどかでとても好きだが、温泉自体は少し狭かった…。

 

 温泉を済ませた後は地元で人気らしい定食屋に行ってみた。こういう場所の定食屋は大抵量が多い割に値段がお手頃で、雰囲気も落ち着いていて良い。好き。

  

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山盛りごはんは正義

 

 ネットカフェに向かう道すがら、夕焼けと線路がきれいだった。

 

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線路と夕焼け

 

 明日はいよいよ本格的なヒルクライム磐梯山に臨む。果たして走破できるのか。

 

 

 続く

 

                                                                                                                           

北海道夏合宿前自走1日目(深谷~日光)

大学2年の夏合宿、舞台は北海道、これは自走するしかない

 

【プロローグ:夏合宿の自走】

 夏合宿、弊サークルでは1~2週間程度同じメンバーで全体集合場所を目指して自転車で移動する一大イベントである。集合場所は隔年で札幌と西日本のどこかの都市となっており、昨年1年生の折には神戸から出発し四国を巡ってしまなみ海道を走って広島まで走った。その際も、神戸に集合するために4日間かけて東京から神戸まで自走した。

 当時既にロードバイクは持っていたが合宿に乗っていくのは不安だったので、高校2年の際から愛用しているクロスバイクに合宿装備一式を詰め込んだパニアを装着して合宿に臨んだ。東京から神戸までは国道1号などに沿って行くと600km程度あり、それを4日間荷物を積載したクロスで走るのは非常につらく、何度か心が折れかけたが、同期のT田と当時2年の先輩のT林さんが一緒に走ってくれたのでなんとか完走することが出来た。その話もいずれ書きたいと思う。途轍もなくつらかったが、神戸まで走ったという思い出と自負はずっと胸の中に残っており、今後の夏合宿も必ず自走しようと決めていた。

 

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4日間で600km走ったクロスバイク@甲子園

 

 そんな感じで、今度は後輩を引っ張っていく側となった2年の夏合宿でも自走を決行した。ただし、一緒に走ってくれるアホはいなかったが…

 

【ルートの決定】

 夏合宿本番が、2017/8/11の苫小牧から始まることが決定した。8/2,3にK本と軽井沢周辺を走ることが決まっていたので、8/4を休養日として8/5に出発することにした。6日間の日程は以下のように考えた。

8/5 深谷~日光

8/6 日光~会津若松

8/7 会津若松~山形(磐梯山経由)

8/8 山形~仙台(蔵王経由)

8/9 仙台~盛岡

8/10 盛岡~八戸~苫小牧(フェリー)

 まずスタート地点だが、先日の軽井沢自走で、できるだけ埼玉は走りたくないと考えていたので、まず赤羽まで走って深谷まで輪行することとした(この赤羽まで走って輪行というのは以降私の一人旅の定番となる。)。そして内陸部、山間部をずっと走り続けて仙台まで行き、K本の実家に宿泊。さらに北上して八戸からフェリーで苫小牧に到着という算段だ。6日間で760km獲得標高7,700m、距離短めで獲得標高多めの山岳ルートとなった。

 果たして無事走破できるのか、今回は初日8/5について綴る。

 

【長い夏合宿の始まり】

 サークルの全体集合が2017/8/22だったので、合計18日間の旅となる。自分は合宿が終わった後も本州に戻って日本海側を走ろうかと思っていたので、3週間を超える長旅になるだろう。家にしばらく帰らない寂しさより旅が始まる高揚感が勝っていた。荷物は必要不可欠なもの以外は極力少なめにした。昨年の合宿の経験上、日本を走るのならば道中足りないものが生じたとしても、大抵は近くの町で購入可能だということは分かっていた。(昨年は寝袋を忘れて途中の道の駅で2万円のものを購入した。)パッキングした状態は下の写真のようになった。

 

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合宿装備を搭載したCANYON

 

  初日は深谷まで輪行していくので116kmとそこまで距離も無く、獲得標高は1,200mほどあったが登りもそこまで急ではないため、昼前に深谷を出発くらいで良いだろうと油断していた。そのせいでこの後悲劇に見舞われる。

 

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8/5のルート

 

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赤レンガ模様の深谷駅好き

 

【わたらせ渓谷鐡道】

 10時40分頃深谷を出発。ルート自体は昨年の三田合宿で走ったルートを逆走するだけだったので把握していた。途中そこまで苦しむこともなくとりあえず渡良瀬渓谷の始まり付近まで走る。ここからは渓谷沿いを走るので景色も良くなる。どこか景色がいいところがないか検索してみると、高津戸峡という観光名所が近くにあるらしく早速向かって写真を何枚か撮影した。

 

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高津戸峡①

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高津戸峡②(はねたき橋と読むらしい)

 ここから登りが始まる。渡良瀬渓谷沿いの国道22号はアップダウンを繰り返しながら徐々に標高を上げていく。とても楽しい。川沿いなので道を間違える心配が無いし、右手にずっと渓谷を見ながら走るのはとても気持ちが良い。ロードバイクに乗るようになって渓谷がとても好きになった。ほかにもいくつも渓谷沿いを走ったがその話は別の機会に。

 渡良瀬渓谷には「わたらせ渓谷鐡道」という路線が走っており、その駅のいくつかは無人駅となっている。渓谷沿いの無人駅、良い、好き。列車が来ないときは人もおらず、地面より少し高くなったホームと遠くまで続く線路しかなく、周りは自然に囲まれている。ルートを組むときは渓谷&ローカル線が走っているところを優先して組み込むくらいこの組み合わせは良い。

 わたらせ渓谷鐡道では、特に本宿という駅がお気に入りだ。国道沿いに駅があることを示す看板が出ているが、そこには渓谷に降りていく階段しかない。木々に囲まれた階段を下りていくとホームが突然現れる。線路は一本しかなく、ホームの向こう側には林が広がりその向こうからは川のせせらぎが聞こえてくる。好き。落ち着く。列車が入ってくる写真も撮りたかったが、しばらく来ないようだったし時間にもそこまで余裕はなかったので今回は断念。国道に戻って先に進む。

 

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本宿駅の看板、階段しかない

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階段を下りた先にホームが

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ホームから1枚、雰囲気好き

 

【草木ダムとダム湖

 15kmほど進むとダムが見えてくる、草木ダムだ。ダムも好き。というか橋とかダムとかの巨大建築好き。自然を支配しようとしてる感じ好き。渓谷沿いのダムは横を走る道より低い位置にあることが多く、上からダム湖下流を隔てる道を見るとワクワクする。ダムの上の道は自転車でも走れることが多く、草木ダムも同様である。ダムの上の道は周りが開けていて走っていてとても気持ちいい。

 

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ダムの上の道、好き

 ダムを後にして少し進むと草木橋という真っ赤な橋が現れる。ここめっちゃ好き。昨年秋の三田合宿でこの上からみたダム湖周辺の紅葉はとても美しかった。この橋は湖の水面からはある程度高さがあり、上を見上げても空まで遮るものが無く解放感が凄まじい。明日以降も渓谷沿いに進んでいくので、他のダムも見られたらいいな。

 

画像

木橋から湖を背景に

 

足尾駅

 そこから渓谷沿いのアップダウンを進んでいくと足尾銅山が近づいてくる。銅山周辺には廃墟が多く、いつか探検してみたいとか思っているがどこまで入っていいのか分からなかったり、足尾に来るのは大抵チャリ旅の道中で時間が無かったりとまだ一度も実現していない。廃墟が多いエリアを抜けて足尾駅に到着した。ここもめちゃくちゃ好き。まず駅前のレトロなポスト好き。足尾駅の線路、少し苔むしてて好き。駅舎、レトロな感じで好き。ここからあと少し登ってトンネルを抜けたら今日の登りは終わりだ~。少し休憩して堪能してから足尾駅を後にした。

 

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足尾駅、ポストが良き



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線路は続くよどこまでも

 

【ゴール!かと思いきや…】

 足尾駅から少し登って日足トンネルに突入した。このトンネルは少し苦手だ。2.7kmと結構長く、途中まで登りで途中から下りという傾斜になっているがどこから下るのかわからずなかなかスピードが出なくて余計に疲れる(長いトンネルって登っているか下っているかたまに分からなくなるよね。)。トンネルを抜けたら登りは終了!あとは下るだけじゃ~。と調子に乗って下っていたら、突然ホイールがロックされ制御が効かなくなった。何が起きたか分からなかったが前輪だけでなんとかブレーキを効かせて落車は免れた。後輪を確認してみると、パニアの横にぶら下げていたクロックスがブレーキ部分に巻き込まれていたらしい。まじで死ぬかと思った。ここからはクロックスをキャリアの上に括り付けてスピードを落として安全に下った。

 

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クロックスの削りカスまみれな後輪

 

 日光市に下る途中に「日光和の代温泉 やしおの湯」という温泉があったのでそこで風呂を済ませた。1日が終わる前の温泉、良き。温泉はとても気持ち良かったが、ここで持ってきたシャンプーを置きっぱなしにするという失態を犯した。この時期に気持ちいい冷感シャンプーをわざわざ持ってきていたのでちょっとショック…。

 そして日光駅周辺に到着した。

 

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日光駅、もう日が暮れている

 

 さて調べておいたネットカフェに泊まろうと思ったが、調べてみるとネットカフェが見当たらない。あれ?おかしいぞ?よく調べてみると、出発前に調べていたネットカフェは那須塩原にあるものらしく、日光には無いらしい。仕方がないので調べて出てきたゲストハウスに連絡をしてみたが、どこも埋まっている。どうやらこの日はちょうどお祭りがあったらしく、観光客でにぎわっていてどこのゲストハウスも埋まってしまったらしい。これは困った…。朝もっと早く出ておけばまだ空いている宿もあったかもしれないがもう遅い。あまり高い宿に泊まるのは嫌だったので、結局野宿することに決めた。旅の1日目から野宿とはつらい…。日光の市街地では野宿は難しそうだったので、少し進んで鬼怒川まで行って、結局工事現場の駐車場跡みたいなよく分からない場所にテントを張ることになった。途中テント内にコオロギが入ってきたり、暑かったりで寝られなかったので、近くのコンビニまで行って酒を買ってきて、テントで晩酌をしてアルコールで無理やり眠った。

 

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やけくそ晩酌 in テント

 

 果たして明日以降は大丈夫なのだろうか…。

 

 続く

2017/06/02-03 初めてのロングライド、軽井沢(東京~横川~碓氷峠~軽井沢~美ヶ原~松本)

軽井沢にチャリで行こう、突然そう思い立った。

 

【初めてのソロロングライド】

 大学2年の初夏、ロードバイクに乗り始めておよそ1年が経ち、近場で行ける場所に飽き始めていた。2年生になって学部の授業も少し落ち着き、金曜日が全休であることを利用して金土曜日を使って少し無謀なロングライドをしてみたくなった。そこで真っ先に思い浮かんだのは碓氷峠である。毎年夏に軽井沢に行っていたので、軽井沢の手前に碓氷峠という峠があり、廃線跡があることも知っていたのでかねてより行ってみたい場所であった。宿については、軽井沢にある祖母の別荘を借りれば問題なかったので、初めての1人ロングライドには最適に思えた。着いてからは軽井沢周辺を軽く観光してからまた峠を下ればいい感じになりそうだった。

 

 しかし、計画を立て始めてみると、「碓氷峠を登って軽井沢に行くだけでは物足りないのではないか…?」という頭の悪い考えが浮かんだ。確かに、住んでいる祖母の家から軽井沢までは160kmほどで、1日掛けて碓氷峠を登って、また降りて帰ってくるだけでは少し味気ない。そこで、軽井沢から先に行ってみるのも良いと考え、いい感じの道がないか調べてみたら、「美ヶ原」といういかにも景色の良さそうな名前の高原を発見した。ここに行こう!ルートを引いてみたら美ヶ原を通って松本に抜けると、2日合計で260kmとちょうど良く思えたので、美ヶ原に行ってみることにした。獲得標高は3,000mとなかなか楽しい感じになっていたが、気にせず行ってみることにした。

 

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引いたルート(埼玉あたりはうろ覚え)

 

【夜中の出発、そして雨】

 2日目の美ヶ原に余裕をもって臨みたい事や、家から軽井沢までのほうが長かった事から、金曜の午前零時に出発した。まずは北上し、埼玉に入ってから北西に進み高崎を目指した。埼玉までは何度か行ったことがあったので難なく進むことが出来たが、如何せんトラックが多いことや道があまり良くないことで無駄に疲れとストレスが溜まってしまった。(これ以降、ロングライドをする際は極力埼玉は輪行してスキップすることが多くなった。)出発してから3時間、少し疲れ始めた私に悪夢が襲う。雨だ。唐突に振り出したかと思うと一気に強くなり、私の疲れた体を急激に冷やし始めた。仮眠をとったとはいえ圧倒的に睡眠が足りなかったこと、この後碓氷峠や翌日の美ヶ原のヒルクライムが控えていたことなどを考慮して一旦コンビニに避難することにした。タイムロスは痛かったが、時間には十分余裕があったため、焦らず休憩もしつつ雨が過ぎるのを待った。

 

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絶望の雨雲レーダー

 

 待ち続けて1時間、ついに雨脚が弱まってきたので再度高崎を目指して走り始めた。思ったより足止めされてしまったが、焦って走っても疲れるだけなのでペースを乱さず走ることに専念した。そして4時半ごろ、遂に空が明るくなりはじめ、弱っていた心も少し回復し、取り敢えず高崎に到着した。朝食を食べて一度長めの休憩を取ろうと思ったが、朝早すぎたせいでどこの店もやっていない…空腹と疲れで限界になりながらなんとか空いている吉野家を発見した。おそらくこの時食べた牛丼が私史上最も美味い吉野家だったのではないか。

 軽く仮眠も取ってから、8時ごろに高崎を出発した。この日はここからが本番のヒルクライムだ。まずは横川あたりまでは緩い登りなのだが、これが案外疲れる。平地に見えるのに20km/hくらいしか出ず、焦ってペダルを回すのに無駄に力が入って体力を持っていかれる。こまめに休憩を挟みながら、横川に着いた。補給をしてから遂に碓氷峠に挑む。

 

碓氷峠ヒルクライム

 もう疲れ果てていたと思っていたが、登り始めると楽しい、足が回る、疲れを感じない。なんだこれ?寝不足の深夜テンションとゴールが近いことで感覚がぶっ壊れたのか、面白いように進む。楽しい、ヒルクライム楽しいぞ。碓氷峠はちょうど初夏の新緑に包まれていて、登りも楽しく最高だった。少し進むと眼鏡橋の案内が出始め、道の傍らには鉄道の跡が現れ始めた。1か所立ち入ることが出来たので入ってみると、緑の中にトンネルがいくつも連なっており、非常に雰囲気のある場所だった。これはいい。自転車を入れての写真撮影にもってこいだ。夢中になって色々な場所や構図を試してみて、気づいたら1時間くらい経っていた。腹も減っていたので携帯していた羊羹を食べてラストスパートをかける。碓氷峠は斜度がそこまできつくはないので、時にダンシングしながら進むと程よい強度でスピードも出てとても楽しい。見たかった眼鏡橋も橋の上と下の2か所から満喫した。

 

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碓氷峠のトンネル、エモい

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トンネルから眼鏡橋を望む、新緑が美しい

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眼鏡橋を下から

 そして碓氷峠を抜けて、遂に軽井沢に到着した。雨で足止めを食らったとはいえ、12時間もかかるとは想定外だったが、何の問題もなく走破できたのでよしとしよう。

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軽井沢駅到着

【軽井沢】

 中軽井沢まで行ってから好きな蕎麦屋「かぎもとや」に行き、絶品のそばとけんちん汁を頂いてから近くの温泉に使った。ロングライドを終えた後の温泉で、疲れが溶け出していって体がほぐれる感覚は堪らない。出た後にはコーヒー牛乳をキメてから本日の宿である祖母の別荘に向かった。別荘に着くなり、さわやかな風と暖かい陽の光に包まれて最高に幸せな気分に浸りながら、そのまま眠りについた。

 

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祖母の別荘に到着

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別荘前の道、散歩すると超気持ちいい

 母からの鬼のようなLINEの通知で目を覚ますと、もう夜の11時だった。これから外に行ってもコンビニくらいしかやっていないので、冷凍庫に放置されていたラザニアを食べて、母に無事であることを伝えて再び眠りについた。

 

【2日目、美ヶ原へ】

 朝6時、まだ寒いがウルトラライトダウンを着て出発。まず始めの下りで体が死ぬほど冷やされる。寒い。電光掲示板を見ると、気温は5℃。そりゃ寒いわけだ。当時は指ぬきグローブしか持っていなかったので指が千切れるほど冷たかった。下りきった小諸にあるセブンで朝食と補給食を調達していざ登りへ突入。序盤はしなの鉄道に沿って上田付近まで登る。途中少し道を逸れると初夏の田んぼが広がっておりとても気持ちが良かった。そこから国道18号を外れて国道152号、県道62号を経て本格的なヒルクライムに突入する。この時点ですでに小諸から500mほど登っていたが、ここからさらに1,000m近く登るらしい。果たして耐えられるのか。

 

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出発直前の朝日を浴びる

 

【ぼっちヒルクライムという喜び】

 ここからは平均斜度7%が12km続くゴリゴリのヒルクライムだ。少し休憩してから県道62号を離れて県道464号を進み始める。ここまで既に500m登り、昨日からの走行距離は200kmを超えていて、登り始める前は絶望を感じていたが、登り始めるとよく分からないくらいに調子が良い。どんどん足が回る。全然疲れない。なんだこれ?驚くほど快調に進んでいく。流石に途中空腹を覚えたので買っておいた羊羹を食べつつ少し休憩して再び進み始める。先ほどよりさらに調子が良くなったと感じる。凄い。楽しい。昨日の碓氷峠といい、登りが全く苦にならない。楽しいぞ。出発する前はぼっちで登りなんて辛いだろうなんて思っていたが全然そんなこと無かった。斜度に合わせて自分の好きなペースで走れるし、好きなタイミングで休憩できるし、とても走りやすい。これはいいぞ。登り楽しい。こんな調子で登っていたら今まで視界を遮っていた森がひらけて一気に景色が様変わりした。頂上だ。

 

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ヒルクライム中、斜度7%で12km/h出ているのでそこそこいいペース

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登り途中のいい景色

 

【美ヶ原】

 ついに美ヶ原に到着した。美しい、名前に違わず美しかった。森に囲まれて閉塞感のあるヒルクライムから一転、遮るものが何もない頂上をのんびり走る爽快感が堪らない。景色を楽しみながら道の駅「美ヶ原」を目指す。

 道の駅ではコロッケやらサイダーやら売っていたので、頂上到達記念ということで欲しいものを好きなだけ買って豪遊した。道の駅らしく、長野の名物などがたくさん売っており、今更ながら自転車だけで東京から長野まで走ってきた実感が沸いてきた。信州りんごサイダー片手に駐車場から景色をボーっと眺める。本当に景色が美しい。少し雲が出ていたが、雲の濃淡がまた美しく、山の緑と空の青、雲の白が織り成す景色はいつまでも見ていられる気がした。

 

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道の駅の駐車場からの景色、良すぎる

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パノラマ

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りんごサイダー

 実際にいつまでも見ていたかったがそういう訳にもいかないので十分に休憩が取れてから道の駅を後にした。休憩をして疲れが出てきたのか、早く温泉に入りたくなってきた。道の駅を出るとき、何やら大量の似たような車が道の駅に集結し始めていた。どうやらこの後コペンのオフ会があったらしく、駐車場がいっぱいになるまでコペンが集結していた。

 

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コペンオフ会?

【下り、そして温泉へ】

 昨日から累計で獲得標高3,000mを達成し、あとは下るだけだ。疲れが溜まっていたので、安全第一の超チキンダウンヒルでのんびり下った。登るのにはあんなに時間がかかったのに、標高2,000mから500mまで下るのは一瞬だった。下り終盤の、坂の先に松本の町がわずかに見える場所がとても良かった。下ってスピードが出ていたがわざわざ止まってたくさん写真を撮った。

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松本市街を臨む、この景色めちゃすき

 下り終わってからは少し北に向かって浅間温泉というところに。どうやら温泉街らしくいくつも温泉があったので、適当にいい感じのところを見つけてついに待ちに待った温泉を堪能した。出た後はもちろんコーヒー牛乳。休憩所でたんまり休憩してから、最終地点である松本駅を目指す。温泉を出た後で汗をかきたくなかったので、めちゃくちゃのんびり走った。温泉出た後の弛緩した身体でのんびり自転車漕ぐの良い。もうほとんどゴールしたも同然で後は帰るだけだ。5kmほどのウィニングランを終えて遂に松本駅に到着した。2日間で250km3000mアップを走り切った。初めにルートを組んだ時は行けるか不安でも案外何とかなるものだというのを学んだ。

 

 

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温泉上がりは安定のコーヒー

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ゴールの松本駅、長かった…

 

 さあ松本についてゴールだとめでたい気分であったが、ここからが地獄だった。特急を使うことなど考えておらず、鈍行で5時間かけて吉祥寺まで行かなくてはならなかった。このときの輪行は寝ていたせいかほとんど覚えていないが辛かったということだけは覚えている。これ以降、長距離の輪行をする際は出来るだけ新幹線や特急を使って、多少高くなったとしても快適さを重視するようになった。吉祥寺についてから最後家に着くまで10kmほど走り、この旅は無事終了した。