北海道夏合宿自走2日目(会津若松~山形) +α
【ヒルクライムな3日目】
当時はまだネカフェ泊に慣れていなかったが、テントよりは良質な睡眠が取れた。
この日の目的地は山形、遂に本格的なヒルクライムに挑む。昨日と同じように121号を走れば、獲得標高は900m程度に抑えられるが、せっかくなので少し東に逸れて磐梯山に挑んでみることにした。ここら辺が地元のK本が「磐梯山はいいぞ」と言っていた気がする。
そういうわけで3日目のルートは以下のようになった。最短ルートと比べて距離は15kmほど、獲得標高は1,000mほど増えて1,900mとなった。こんなに登るのは、1年の夏、ロードバイクを買った直後に富士山の5合目まで走った時以来だ。当時より登りは上手くなったと思っているが、その時はこんな大荷物を積載していなかった。果たして走り切れるのか…
【いざ磐梯山へ】
ネカフェを後にして3日目スタート。天気がめちゃくちゃ良い。とりあえず磐梯山の麓まで田園の中を走る。田んぼ好き。時間的にも体力的にも余裕が無いと考えていたので、猪苗代湖はスルー、またの機会に。
【ヒルクライムスタート】
スタート直後から緩やかな登りだったが、10kmほど走ってから本格的な登りが始まった。ここから16kmで平均斜度約5%、一気に850mほど登る。
うねる坂を登っていくが、景色があまりよろしくない。おそらく一昔前は途中で猪苗代湖が見えたりしたと思うが、木が生い茂っているせいで全然視界が開けない。いかにも観光客用の展望スペースなどもあったが、全然見晴らしがよくなかった。折角登っているのに悲しい…(当時のツイートでは「自販機1つも無いし景色見えないしくっそ辛い」)。まあ、茂っているおかげで影が多く走りやすかったのはありがたかった。途中ほとんど止まることもなく磐梯山登山口(車道での最高到達点)に到着した。
後から調べて分かったが、磐梯山で景色の良いルートは「裏磐梯」と呼ばれるルートらしく、今回通った道とは別らしい。ほとんど下調べをせずにルートを組む癖が裏目に出てしまった。いずれそっちも走ってみたい。
【五色沼】
ここから少し下りが続き、観光地として名高い「五色沼」に到着した。途中の登りでほとんど止まらなかったおかげで時間に余裕があったので、休憩も兼ねて五色沼を見て回ることにした。
道の駅的なところに自転車を止めて五色沼に向かう歩道を歩いていく。どうやら8つほど沼があり、その間を遊歩道が結んでいるらしい。せっかく来たのでクロックスに履き替えてできるだけ歩いてみることにした。しかし入り口に来てみると、どうやら遊歩道は2つの駐車場を結んでいて、片道4kmあるらしい。ここで体力を失いたくは無かったが、意地ですべての沼を巡って8km近く歩いた。どれも異なる特徴を持っていて飽きずにすべての沼を楽しむことができた。
【2つ目の山、東鉢山へ】
道の駅的なところで喜多方ラーメンを味わってから、再び山形に向かって走り出した。山の間にある湖、桧原湖沿いを走って北に向かう。この道、程よいアップダウンと左手に見える湖がとても良い、好き。
桧原湖の周囲を10kmほど走ってから再び登りが始まる。磐梯山から350mも下った後にまた600mも登らなくてはいけないのは正直つらかった。しかも磐梯山の景色があまり良くなかったので、登りのモチベーションもあまり無かった。
しかし登り始めてみるととても良い。先ほどより標高が高いせいか、あまり高い木が無く、めちゃくちゃ景色が良い。少し登り始めるとさっきまでいた桧原湖や磐梯山、その周囲の山も開けて見えてとても良い。これは楽しい。好天も相まって写真撮影がとても捗った。頂上付近は傾斜が緩やかになり景色もよく最高だった。東鉢山、侮っていたがとても良いぞ。
無事2つの山を乗り越えた。まだゴールまでは80km程度あったが、後は下っていけば着くので楽勝だ。昨日ほど風も無いので、甘美な下りを享受できた。頂上から始めの20kmほどは平均斜度5%の下りがずっと続き、30分も下り続けとても楽しかったが、カーブも多くブレーキを多用したため腕が異常に疲れた。ただ下り中の景色もよくとても良かった。東鉢山、いずれまた行きたい。
【山形到着】
ダウンヒルが終わった後はやや下りのほぼ平地が続き、山形に到着した。事前に調べておいた「スーパー銭湯テルメ」に寄ってから寝床となるネカフェを確保し、明日の準備と夕飯を確保するために駅周辺に繰り出した。
明日は朝から雨予報だったので、蔵王を登るのは諦めて、輪行して仙台まで行き、K本の実家に泊まらせてもらうことにしていた。とりあえず雨の中でも活動できるように折りたたみ傘を買い、駅にある地下駐輪場に自転車を停めて夕飯のお店を探し始めた。
K本曰く、山形は蕎麦が有名らしいので、Google Mapで評価の高い蕎麦屋に行ってみたが、時間が遅かったので店はもう閉まっていた…。他の多くの店も大体閉まっていたが、唯一開いている店があったのでそこで蕎麦を頂いた。さすが名物、おいしい。
駅から少し離れたネカフェまで歩いて戻り、自走3日目は終了した。
【おまけ:その後と夏合宿開始まで】
自走4日目は台風が接近していたので、先ほど述べた通り自走は諦め輪行で仙台まで向かった。台風の中誰もいない松島をぶらぶらしたり、仙台で少し買い物をして時間を潰し、K本母と合流した。このときK本は実家にいなかったのだが、御両親に牛タンを奢ってもらったり、晩酌のご相伴に与るなどとても良くして頂いた。久々にベッドで寝られたので体力も回復した。
翌日はお母様に仙台市内の名所に連れて行ってもらってから別れ、電車で八戸まで向かった。途中時間があったので、石巻に寄ってみた。震災の傷跡はまだ残っており、雨の中工事が行われていた。石巻から八戸に向かう途中で、乗り換えの際に財布を電車に置き忘れるという事件が発生したが、心優しい方が届けてくれたらしく、前の駅に戻って回収することができた。感謝。
自走最終日の予定だった8/10は夏合宿の2年生の班員と合流し、北海道の苫小牧にフェリーで渡る予定だったが、俺以外の3人のうち2人が来ない…。仕方がなく自分とK本だけ先にフェリーに乗ったがその後も音沙汰なく無慈悲にもフェリーは出発してしまった。予想通り乗り遅れていたらしく、深夜のフェリーで渡ってきた。危うく班が崩壊するところだった。
自分たちは苫小牧に着いてから味噌ラーメンを食べ、1年生の班員と合流した。外が雨で渋かったので、フェリーターミナル内で寝ることにしたが、フェリーが到着、出発する度に館内放送が響き渡り全く寝付けなかった。そのせいもあり夏合宿1日目は酷い状態でスタートしたがそれはまた別の機会に。